生命の鼓動を連想させる卵形のデザインで、日々の気温や気圧の変化に応じて中の硝子が結晶化現象をして、変化し続ける硝子のオブジェです。
台座は硝子部分をしっかりと安定して支えられる構造かつ、意匠にもこだわり局面で構成された有機的な形に落とし込み、硝子部分の存在感を際立たせるように意識をしています。
ストームグラスは19世紀に航海士等が使用していた天候予測器です。樟脳(クスノキのエキス)やエタノール等をガラス管に密封して作られており、気候の変化に反応して起きる結晶を観察する事で、役立てられていました。
ジュール・ヴェルヌの小説『海底二万マイル』に出てくるノーチラス号の中にも設置されています。その後の科学の発展に伴い、実際には結晶化現象については謎が多い事がわかり、いまだ詳細は研究途上です。現代では予測器としての実用は難しいですが、季節によって景色が変わるように、日々変化する結晶の様子をお楽しみくださいませ。