イタリア・カルテル社から2008年のミラノ・サローネでプロトタイプが発表され、話題を呼んだ吉岡徳仁氏のチェア「AmiAmi(アミアミ)」。ついに日本で発売になりました。
発表にはカルテル社会長のクラウディオ・ルーティ氏も来日。吉岡氏とともに新作について語った。カルテルはプラスチックの日用品の製造から始まり、現在は樹脂をつかったハイデザインの家具や生活雑貨に特化したブランドだ。
吉岡氏はデザイン界では知らないひとのいない、スターデザイナーであるのはご存じの通り。
吉岡氏
「デザインの段階で、初めは幅広で透明のビニールを編んでアイデアを練っていました。けれどもこの素材は、1年くらい経つと黄変してしまいます。ポリカーボネイトなら、ずっと透明が保たれるのです。着想からデザインまでが2年、金型ができるまでには1年半。合計3年半かかっています。特に金型が命でした」
―実際に何かを編んでつくるプロダクトに比べると、工程はぐっと短縮されるのですね。さらに樹脂の椅子というと、へたなものは世界中にコピー製品が出回りますが、カルテルの椅子は全くコピーが出回りません。デザインと技術が自らのプロダクトを守っています。工場の現場はさぞかしすごいのでしょう。
吉岡氏
「実は僕もアミアミの製造現場は、まだ見せてもらったことがありません(笑)。ちなみにアミアミという名前は日本語の「編む」に掛けたものですが、フランス語で友達の意味になるんですよ」
―カルテルと言えばカラフルな色のプラスチックというイメージがありますが、今回の色はシックですね。
吉岡氏
「クリスタルと透明なグレー、マットな白と黒、赤があります。椅子本体に表情がある分、シンプルな色が似合うと思いました」
AmiAmi ¥27,800(チェア) ¥79,400(テーブル)
- 2010年01月09日
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